jarl.com サーバ保守・管理の移行について

1. KDCFがjarl.comサーバ保守・管理をおこなうに至った経緯

 KDCF(関西デジタル通信フォーラム)では、JARL会員の利便性を高めるためコールサイン@jarl.comだけで相手にメールが送れる E-Mail転送サービスを1998年1月から開始させ、次いでメーリングリストサービス、Webサイトサービス、分野別Web検索サービスを立ち上げて参りました。具体的にはサービスの企画、運営ガイドラインの制定、PR活動、運営管理態勢の確立と実施、そしてサーバを預けるプロバイダの選定などをおこなってきました。

 運営についてはKDCFからサーバ運営経験やユーザ対応経験ある者がボランティアとして参画しました。プロバイダについてはKDCFメンバーの知己から数箇所を候補として挙げ、費用面および機能面で評価をおこない、月額5万円で全操作可能なレンタルサーバの使用をすることになりました。

 サービスが開始されたあと、JARLの会員むけサービスとして位置付けられ、JARL会員向けには受け付け窓口としてJARL本部事務局が担当にあたり、サーバ保守管理についてはKDCFからボランティアスタッフが任にあたっています。

2. 理事会の決定と初回会合

 2002年10月28・29日におなわれた第456回JARL理事会において、このjarl.comサーバの保守管理業務をKDCFからJARL本部事務局に移行させ、サービスの充実をはかることが決定されました。この決定はKDCFとして事前に打診がありませんでしたが、JARLの下部組織として決定に従うことになります。

 この決定を受け、11月8日に事務局にて一回目の会合が持たれました。出席者は以下の通りでした。

   丹羽副会長
   海江田専務理事
   北垣事務局長
   日野岳会員部長
   松田広報課長
   水島KDCF委員長

この会合の最初に、水島から丹羽副会長に対し、移行にあたってのKDCFの立場を伺ったところ以下の返答をいただきました。

jarl.comサーバ現状の説明と移行についての意見を述べてほしい。
実際の移行に関しては事務局でおこなう。

会合の席上、KDCFから以下資料を提示して現状の説明をおこないました。

http://www.jarl.gr.jp/pics/about_jarlcom.pdf

3. KDCFとしての役割の決定

初回の会合のあと、上記資料の7ページにある移行手法の比較をもとに、事務局側で選択がおこなわれたようで、2003年1月15日に以下の出席者で第5回目とされる会合が持たれました(第2回〜第4回までの内容はKDCFでは不明)。

   丹羽副会長
   海江田専務理事
   長谷川理事・関西地方本部長
   水島KDCF委員長
   TSS社長 木村氏
   TSSシステム事業部長 宮田氏

ここでは実務レベルでの打合せとして、各担当者の役割分担と責任範囲の明確化、スケジュールの確定を目的としました。

 この1月15日の会合に先立ちKDCFとして移行に対する対応内容を協議する会議を1月4日に持ち、その結果を踏まえて以下の資料を1月15日の会合に提示しました。

http://www.jarl.gr.jp/pics/jarlcom_ikou.pdf

会合ではこの資料の説明をおこない、事務局として全項目の受け入れの確認を受けました。

4. 移行についてのKDCFの役割と他の担当の役割

KDCFの役割は上記資料に書かれていることが全てであり、この資料にある内容をスケジュールどおりに実行することが責務となります。すなわち、以下のとおりです。

・ 移行日を2003年3月末日と定め(実際には3月20日に変更された)、現行jarl.comサーバのコンテンツおよびE-Mail転送先の台帳ファイルを移行日の10日前にJARL本部事務局に渡すこと。
・ 移行テスト用として上記各ファイルのサンプルをJARL本部事務局に移行日より前に渡すこと(この項1月20日に実施済み)
・ 移行に関する内容と注意事項を利用者にメールで伝えること。
・ 現行 jarl.com サーバを稼働させているプロバイダへ稼働打ち切りの連絡をおこなうこと
・ jarl.com ドメインの登録者を長谷川本部長からJARL事務局指定の者に変更すること

なお以下2点をKDCF、JARL事務局、TSSの三者は確認しました。
・KDCFは移行に関する技術上および業務上の支援は一切おこなわないこと
・KDCFは解散すること

 事務局とTSSがどのような役割分担になっていて、どんなスケジュールですすめるかといった点についてKDCFは一切関与しません。1月15日の会合でも、この点についての検討はありませんでした。

 ただ、実際にどのような対応が要求されるかといった質問がTSSから寄せられました。この点についてはユーザー対応を全面的におこなってきたKDCFの坂井(JA3ATJ)から、対応内容をまとめた資料を事務局に提示することにしました。

5. 移行についてのKDCFの考えかた

 このような移行については、運営側の都合によるものですから原則として利用者に一切の影響があってはならないことが、あるべきすがたです。また、このたびの移行は管理者の交代のみならずサーバの設置場所まで変更します。そこで、移行にあたっては関係する者の役割分担と責任分界点の設定およびスケジュールの調整と確定をおこなうことが、一時停止などの障害発生を最小限度に留める重要な要素となります。
 新しく移行先となるTSSは業務としてこのサーバ運営を受けることから、KDCFとしてはコンテンツとデータの提供を主体とした役割のみをJARL事務局に提示し、これがそのまま受け入れられました。KDCFはこのたびの移行にあたり、全体を統括する役割のかたが存在するものと判断しております。また、JARLの下部組織として、初回の会合時に確認したKDCFの立場を逸脱するものであってはならないと考えております。
 移行に関し、KDCF側に何らかの役割の変化がおこったり、お約束した役割が遂行出来なくなった場合、速やかにこのサイトでご報告させていただきます。